不登校Rくん成長日記♯2 いやぁ!実に素晴らしい!!
目標を1週間クリア
〔現段階 最終目標〕
- 6時起床
- 昼寝なし
- 23時就寝
いろんな高校があることを説明して、本人の意向を聞くと、なんと普通の高校に進学したい!との事。
そんな決意を邪魔したくはないので、私にできることを提案!
それが、高校生活に向けて用意・準備した方がいいこと。
まずは、高校生活がどんな風な感じかリアルに妄想。
高校はどの辺の高校に行く?いろんな高校があるよね?
近いから、自転車で行けるところ、遠くて電車で行くところ。
どういう所がいいだろう?
じゃぁ、朝は何時に起きたら高校に行くのに間に合いそう?
そんなやりとりを高校生活をイメージしながら実際の日常に落とし込む。
すぐには出来なくても、意識するだけでも大分違うし、練習にもなる。
自分で朝は何時に起きて、その時間に起きるためには、何時に寝ないとだめかな。
と考えてくれました。
まずは、出来なくてもいいし、今決めた目標がどんな感じか実際に1週間やってみよう!と実施。
朝(6時)早く起きるために、夜(21時)は早く寝ると決めたんですが、夜21に寝ると、朝の3時か4時に目が覚めたと、次の週に教えてくれました。
そこからまた、じゃぁ、どうしようか?と問うと、もうちょっと遅く寝てもいいかもということで、23時することに。
何度かやってみて、すぐにはできませんでしたが、時間をもうちょっと調整した方がいいと思う?と、毎回ディスカッション。それでも、これでやってみるとの返事。
そして今週!ようやく1週間まるまる朝6時に起きて23時寝るという生活ができました!!!
いつも、〇✖で記録をつけてもらっているんですが、全部〇でびっくり!!
いや!実に素晴らしい!!
お母さまもとても驚かれていました!!
習慣になるまでには、まだ少し時間はかかるかもしれませんが、
今回の件で、自分はできる!という自信がついたのではないかなと思います。
ずっと続いている目標
素晴らしく、ずっと続いている活動は、ストレッチと、ラジオ体操!
私なんて、ダイエットのための運動は三日坊主なのに、毎日かかさず実施していて、尊敬します。これは、私が素直に見習わないといけない部分だなと、反省。
ちゃんと毎日実施している成果が、月1回の開脚の測定と写真を見ていただければ一目瞭然です!!
だんだん足を広げる幅が広がっているのが、目に見えて分かりますね!
こうやって、子どもが頑張っている姿を見るだけでも、私は逆に元気と勇気をもらいます。
無理はいけませんが、少しずつ、自分ができることを増やしていければ1番いいですよね!!
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不登校のお子さんを対象に「学校以外の勉強」を教える家庭教師をしています。
自分の好きな事や、やってみたい事、興味のある事を一緒に見つけ、いずれは起業かフリーランスで働く支援をしていきたいと思っています。
お子さんの目先のことを考えるより、20年後の30代になった時、キラキラした人生を歩んでいるお子さんを想像して、一緒に勉強してみませんか?
よろしければ、HPも遊びに来てください。
他人は変えられないが、自分は変えられる
不登校専門の家庭教師をやっていて、本当に何度も思うことがある。
それは、「他人は変えられない」ということ。
不登校の親御さんたちは、
学校へ行かないお子さんに「学校へ行くように」変わって欲しいと思っている。
そんな親御さんを見て、私は、
親御さんに「学校へ行かなくてもいい」と思うえるように変わって欲しいと思っている。
学校へ行かなくても生きていける。生き方なんて、人間の数だけあるんだから。
今が人生で1番若い時。今より若いときなんて、人生には訪れない。
”世の中が皆そうだから”、”世間一般では当たり前”、”常識” そんな言葉に縛られてはいないでしょうか。
学校へ行かなくてはならない、行かないといけないという固定観念に親が縛られていると、子どもは「学校へ行けない自分は悪い子」だって、罪悪感を持ってしまう。
けれど、親が、「学校?別に行きたくないなら行かなくてもいいんじゃない?」という考えだと、子どもも、「・・・そうなんだ!」と過剰に落ち込まない。
すると、今、学校へ行ってない時間をふさぎ込むんじゃなくて、もっと有意義な気持ちで過ごせる。親、子ども共に気持ちの面だけでも、かなり違いが出るんじゃないかと私は思う。
私は、不登校のお子さんを対象に、その空いた時間をより有意義に過ごせるように一緒に勉強する家庭教師をしていますが、結局、子どもがどう思っていようと、親御さんが「学校へ行くように変わって欲しい」と思っている限り、私はお手伝いはできない。
「他人は変えられないが、自分は変えられる」
だから私は、「学校へ行かなくてもいい」と思っている不登校の親御さんだけに支援している。
「他人は変えられないが、自分は変えられる」
この言葉で、いろんなことがラクになるし、自分自身にも気づくことがあるし、自分をより成長させてくれる言葉だと思っているので、肝に銘じている。
不登校Rくん成長日記♯1 詳細編
Twitterで大まかな「学校以外の勉強」の実施事項を挙げましたが、詳細をブログのほうに書いていきたいと思います。
【R君の背景】
小5から不登校で春から中学3年生。現在は約月1回の外出(祖母の家)はあるが、車移動の為、ほとんど歩行なし。
【実施】
中1の3月より勉強のみの家庭教師開始、現在も継続中。
中2の11月より勉強以外の家庭教師開始!
【勉強以外の活動内容】
11月:読者開始
1日の大半をゲームかアニメで過ごしており、外の情報を得ることが無かったため、読書を推薦。
本はほとんど読んだことはないとのことだったので、私が持っている読みやすそうな本を3冊だし、読んでみたいと思う本を1冊選んでもらいました。文字の大きさや、1ページほど軽く読んでもらい、1週間でどれくらいなら読めそうか、ムリのない範囲で自身で決めてもらいました。(書籍はご家庭で注文)
実際にR君が選んで読んだ本
ゲームプログラミングの本を基に、一緒に実施
小学校の頃の将来の夢が「ゲームを作る人」ということで、今もその夢はあるか聞いてみたところ、興味はあるということでしたので、ゲームを作ってみることに。
ゲームを作るのにも、シナリオを書く人、音を作る人、難易度を決める人、キャラクターを決める人など、様々な仕事が分かれており(私はこれで初めて知りました)、このような中でR君はどんなことに興味があるのかを聞いたところ、ゲームプログラミングとの答えが返ってきました。
R君は、少し前に自分のパソコンを買ってもらったようで、ただ、家族にはパソコンを使用できる方がいなかったため、必要に応じて基本操作(シャットダウンの仕方等)と、ゲームプログラミングを一緒に学習し始めました。
ゲームプログラミングで使用した本👇
12月:ストレスチェック開始
下記の本を参考に現在、どれくらいのストレスがあるかを測定。
普段は、勉強にまつわる話か、R君の興味のある話しかしなかったので、どのようなストレスを抱えているかを知れて、R君の今後のいろいろな活動に活かせそうで、とてもよかったです。
不登校の子に限らず、ストレスは誰にでもあるものなので、ストレスチェックを定期的に行うのはとてもおススメだと思います。
1月:ストレッチ開始
ストレスチェックの結果より、身体の痛みや、少し人生に希望が持てないような傾向があったため、運動を開始。これは科学的にも証明されていることなので、普段、全く運動習慣がない方は、簡単なストレッチからでいいので取り入れてみてください。
R君は、約4年間、全く運動をしていなかったので、身体がとても硬く、まずは身体を運動に慣れさせることから始めました。Youtubeにある10分程度の「からだが硬い人向けのストレッチ」を探し、一緒に実践。また、週1回私と一緒に行っていたものを、自分でもできそうだということで、毎日ストレッチを実施してもらうことに。1週間のできた/できなかったチェック表を作成し、〇をつけてもらうようにしました。
1月から始めて、3月後半現在、実施率は98%ぐらいです!すごい!
習慣は、特に決まった時間に行う方が良いとされていますが、R君は、現在昼夜逆転気味。家庭教師の日に合わせて前日くらいから生活リズムを治すそうなので、決まった時間にはしていないとのことでしたが、毎日継続してできているので、素晴らしいなと感心します。
また、ストレッチポールを使った肩のストレッチ&バランスをとる練習も行いました。(道具は私が持っているので、それを使ってもらいました)
2月:ラジオ体操開始
ストレッチは主に下半身が主だったため、全身を使った運動へ移行するため、ラジオ体操を実施。週1回、ストレッチ→ラジオ体操の順番で、少しずつ運動量をあげていきます。
3月:プログラミング勉強終了、簿記の勉強開始
最初は、タイピングも難しく、プログラミングを入力するのにもとても苦労していましたが、やはり、日数を追うごとに、タイピングも上手になり、プログラミングがどういうものか分かってきた模様でした。
プログラミングの勉強以外にも、もっとたくさんのことに興味を持ち、いろんなことに挑戦してもらいたかったので、体育、音楽、美術、図工、技術、家庭科、(簿記)などを軸に、やりたくないこと、やってみたいことをマインドマップのような形で聞いていきました。簿記は、ご家族が自営業をされているため、簿記の勉強をしてくれたらすごく助かるとお話されていたので、取り入れてみました。
するとR君、簿記に非常に興味があるとの返答!きっと、簿記自体には興味はないけれど、家族が困っていることを助けようと思って、学びたいと感じたのかなと思いました。・・・泣けますね😢。
ゲームプログラミングより、簿記の勉強をするとのことだったので、早速、簿記の本を購入し、現在は一緒に簿記の勉強をしています。
使用している簿記の本👇
何事も挑戦です。やってみないと、好きか嫌いか、自分が楽しいか楽しくないかなんて分かりません!!
「何か挑戦したらいいか分からない」「何が好きか分からない」ではなく、思いついたところから片っ端からやっていくのです!まずは情報を得るだけでも良いのではないでしょうか。そのことにまつわる本を読むことから始めてみませんか?
3月後半:ウォーキング開始!!
ストレッチを始め、早3か月、次いでラジオ体操も週1回(月4回)実施してきたので、ウォーキングを始めてみてはどうかと尋ねてみたら、やってみるとの返事!すごいね!
ほとんど歩行が無かったので、まずは5分から。家を出て、2分30秒の地点まで歩いたら、そこで折り返して家に帰ってくる。まずは無理のない範囲からの提案。
2分30秒の地点で、「いま、ちょうど2分半だけど、これで引き返したら5分歩いたことになるよ!ここで引き返す?それとも、もう少し歩けそう?」と体力を訪ねてみたところ、「まだ歩ける」ということだったので、途中、何度かこのやり取りを繰り返し、計15分歩きました。歩いている途中は、今勉強している範囲で問題を出したりしました。(ドラゴン桜勉強法。同じ世代の人には分るはず!w)
死ぬまでにしたいこと100リスト作成
やりたいこと、好きなこと、すぐに思いつくのはなかなか難しいのではないでしょうか。私自身も作成してみましたが、最初は、本当に全然思いつきません。そこで、他の人が作ってネットに上げているリストを参考にします。しかし、まずは、少しの時間でもいいので、自分で考えてみます。
「年齢、性別、能力、他のこともなんにも考えず、翼はないけど、空を飛んでみたいでもいい、野球やったことないけど、野球選手になりたい、ウルトラマンになりたいでも、なんでもいい、全てのできないかもを取り払って、死ぬまでにやってみたいことはある?」とR君に質問し、まずは15分ぐらい考えてもらいました。すると3つぐらい出てきました。
そこから、その3つを深く掘り下げていきます。細かく細かくしたいことを詳細に書いていきます。すると、3つだったしたいことが、より現実味を増したリストへと変化し、3/100だったのが、分子が増えていきます。
また、他の人が書いたリストも参考に、自分に引っかかる項目も取り入れていきます。
すると、今まで会話になかった内容や将来についての話がより多く聞けるので、とてもよい時間になりました。
学校の勉強で、問題を解く間の考える時間も本当に重要だと感じましたが、こうやって、誰かと自分の事、自分の内面、将来について一緒に考える時間もとても大事なのではないかと感じました。
さらに、新たな展開が!中2の最初のほうは、進路どうする?と尋ねると、分からないとの返答が多かったのですが、お母さまが、通信制の学校の話を少ししたところ、それに興味を持ったようで、少し前までは通信制の高校を考えてるとのことでしたが、先日は、全日制の高校を考えているとのこと。
今時点でもいい、その考えが、揺らいでやっぱりあっちに行こう、こっちにしようとなってもいいと思います。決めるのは、本人です。しかし、私も含め、両親は、できる限り、資料を集めたり、そこに行くには具体的にどういう行動をすればよいかをサポートしてあげられる存在でありたいと思います。
最後に
私は、勉強以外の家庭教師として活動していますが、もちろん、学校を否定しているわけではありません。1つの選択肢しか見えないと、とても不安で、焦り、精神的にもよくありません。
お子さんを躍起になって学校に行かせようとするよりも、まずは親自身の固執した考えを捨てて、自分自身から選択肢を広げる行動をしてみませんか?
✨👇お気軽にお問い合わせください👇✨
一番近い人生の先輩として、子どもと接する
ただ、困っている子どもを放置しておけばいいのか。そうではない。
一番近い人生の先輩として接してほしいのだ。
まず、「毒親メカニズム」を知り、子どもの攻撃を受け流す。次に、子どもが現実に困っている内容に耳を傾ける。
人生の先輩である親が、まず話を聞き、生き方を認めて、背中を押してあげる。子どもはそのような大人を求めているし、子どもが求める姿を返せることは、親としてもうれしいことである。
多くの場合、「君のやり方ではだめだ、こうすればいい」というダメ出し系ではなく、「君のやり方でいいと思う」という後押し計のほうが、子どもの力になれる。たとえ、「こうすればいい」と親が明確に思う解決策を伝え、子どもがある程度納得したとしても、そのアドバイスをそのまま実行することを望んではいけない。多くの場合、子どもは、アドバイスに納得したのではなく、親が神経に関わってくれたことで勘定が落ち着いただけなのだから。
ただ、ここまで紹介したヒントはあくまでも、口ゲンカレベルを想定している。
「親への対処」「子どもへの対処」のいずれの場合も、虐待や暴力による攻撃がある場合は別だ。虐待や暴力は、考え方でなんとかなるレベルではなく、現実的な対処をすべきである。
親子関係の場合、そのような深刻な問題が発覚するケースが多い。1人で苦しんでいると、自分の心の中で、記憶や判断がどんどん偏って、極端な勘定にまで発展していくこともある。ソーシャルワーカーや周囲の信頼できる人など、第三者の力を借りて、行動を起こすことを心がけておきたい。
引用:自衛隊メンタル教官が教える人間関係の疲れをとる技術 下園壮太
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不登校のお子さんを対象に「学校以外の勉強」を教える家庭教師をしています。
自分の好きな事や、やってみたい事、興味のある事を一緒に見つけ、いずれは起業かフリーランスで働く支援をしていきたいと思っています。
お子さんの目先のことを考えるより、20年後の30代になった時、キラキラした人生を歩んでいるお子さんを想像して、一緒に勉強してみませんか?
よろしければ、HPも遊びに来てください。
助けを求めること
(2019年3月1日更新)
不登校になってしまって・・・
と、よくブログやTwitterで不登校になった自分の子どもの日々の愚痴や、どうしよう、どうしようというような不安ばかりを書かれている方がとても多いように感じます。
最初は、まさか自分の子が不登校になるなんて!とびっくりされる方も多いのではないでしょうか。
今のこの時代、学校に行って就職すれば定年まで安心という時代ではなくなっています。また、平均寿命が延び、定年してからも何十年という人生が待っています。
不登校になった親御さんのSNSでは、「なんとしてでも学校に行かせたい」思考の方が非常に多いような気がします。
「とりあえず学校に行ってくれたらそれでいい。」本当にそれでいいんですか?
不登校だと公立よりもお金のかかる学校に行くことも多いと思います。高い学費や入学金を払って、1日で不登校になってしまった時、子どものことを責めませんか?
「とりあえず学校に行ってくれたらそれでいい」。その考えは親御さんが安心したいだけではありませんか?
お子さんの気持ちや考えはきちんと聞けていますか?
学校に行けない、行かないなら、学校に行く以外の他の方法を探してみてはどうでしょう?
この先、どうやったら、この子が食べて行けるのか?どうやったら生活できるのか?どうやったら幸せな人生を送れるのか?
本当に本当にお子さんの幸せの事、考えていますか?
まずは親自身が柔軟な考えを持って、子どもに接してあげてほしいと思います。子どもの無限の可能性を潰さないでほしいと思います。
まだまだ発展途中で社会も何も分からないのがお子さんの現状だと思います。そうすれば、社会経験が何倍もある親御さんが、こんな道もあるよ、こんな事してる人もいるよと、枠にとらわれず、いろんな選択肢を教えてあげることが大事なのではないでしょうか。
それでもなお、「学校にただ行ってほしい」と思っている親御さんは、自分と今の環境や状況を変えたくないだけではありませんか?
子どもの行動を変えたいなら、まず自分自身が変わってみませんか?
不登校が多くなってきている今の時代、助けてくれる団体や人はたくさんいます。私もそのうちの1人です。
まずは、助けてと言ってみるのが1つの前進ではないでしょうか。中には、あまりよろしくない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは助けを求めてみないと分かりません。
まず、助けを求めに具体的に行動してみましょう!世の中、自分が思っている以上に助けてくれる人は多いですよ!
そこで助けてもらえたら、嬉しくなりませんか?そしたら、自分も同じ悩みの人を助けたいなと思いませんか?そんな素敵な連鎖で不登校の子が進む道をたくさん作ってあげましょう!
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不登校のお子さんを対象に「学校以外の勉強」を教える家庭教師をしています。
自分の好きな事や、やってみたい事、興味のある事を一緒に見つけ、いずれは起業かフリーランスで働く支援をしていきたいと思っています。
お子さんの目先のことを考えるより、20年後の30代になった時、キラキラした人生を歩んでいるお子さんを想像して、一緒に勉強してみませんか?
よろしければ、HPも遊びに来てください。
わが子のマインドセットをしなやかにしよう
わが子のマインドセットをしなやかにしよう
子どもは大事なたからもの。なのに、マインドセットがこちこちに硬直している子どもが少なくない。わが子のマインドセットをしなやかにするにはどうすればよいのだろうか。
困った問題
ある日、幼い息子が学校から帰ってくるなり、こんなことを言いだした。「学校には頭のいい子と悪い子がいるんだ。」あなたはあぜんとし、学校に文句を言わなければと思いながら、「誰にそんなことを教わったの」と尋ねる。すると「自分で発見したのさ」と得意げな答え。文字の読み書きや大きな数の足し算ができる子どももいれば、できない子もいるのを見てそう思ったらしい。もうすっかり信じ込んでいる。
あなたがた夫婦はこれまでずっと、大切なのは頭の良し悪しではなく、練習や学習なのだと教えてきたはずなのに、まるで信じようとしない。どうすればいいのだろう。
それをわからせる方法が何かほかにあるのだろうか。
しなやかなマインドセットのステップ
硬直マインドセットになってはいけないと口で言うよりも、親みずからがしなやかなマインドセットのお手本を示すことにする。毎晩、夕食の席で、あなたがたは子どもたちに(または夫婦同士で)こんな質問をする。
「今日はどんなことを学んだ?」
「何か勉強になるような失敗をした?」
「今日はどんなことを努力した?」
それぞれの問に対し、あなたも含めて1人ずつ順番の話していく。どんなやり方で、どんな努力をしたか、どんな失敗をして、そこから何を学んだか。
昨日までできなかったのに、練習して今日はできるようになったことを話して聞かせる。失敗しても挫けずに、それを逆手にとって成功に結び付けた話をミステリー仕立てで話してみる。今、頑張って少しずつ進歩していることがらについて、面白そうに話して聞かせる。するとまもなく、子どもたちは毎晩、待ちきれないように自分のことをしゃべるようになる。そうしたら「へぇー、今日は昨日よりも確実に進歩したのね!」と驚いてみせる。
学校の勉強やスポーツのことに限らず、友達と仲良くなる方法がわかったとか、相手のことを理解して助けるにはどうすればよいかが少しずつわかってきたとか、そういうこともどんどん話すようにさせる。知的能力や運動能力だけに親の関心が向いているわけではないことを伝えたいからだ。
長いこと、マインドセットがこちこちだったあなたの息子。自分は生まれつき特別なのだから何もしなくていいんだと思いたがる。毎日こつこつ努力を重ねて、知識や技能を習得していかなければならないなんて、そんな厄介なことは大嫌い。けれども家族の価値観がしなやかな方向に向かうにつれて、自分もそれに加わりたがるようになる。はじめは口ばっかりだが、やがて(尻込みしつつ)行動するようになり、しまいにはマインドセットの見張り役になる。家族のだれかが硬直した考え方にはまりそうになると、すかさずそれを捕らえて、やったぜという顔をする。「油断できないわね」と夫婦で笑うことになる。
硬直マインドセットの誘惑は力強い。今のままそこにじっとしていれば、一生、自分の価値と成功と称賛が保証されるような錯覚を子どもに与えてしまう。だから、硬直マインドセットが根を張っているところに、しなやかマインドセットを植え付けるのは容易なことではないのである。
引用:MINDSET マインドセット「やればできる!」の研究
子どもを変えるには、まず、親自身が変わらなければいけない。
「こういう風な子に育って欲しい」それは、あなたはできていますか?
子どもは自分を映す鏡です。あなたが変われば、子どものその変化に気づきます。
まずは、あなたが失敗したことからどんなことを学んだかを自ら話してみましょう。
お手本を見せれば、子どももそれにこたえてくれるようになるでしょう。